公開日: 2024/11/8
更新日: 2024/11/14
近年、墓じまいが急増していることから
「墓じまいはいくらかかるの?」
「納骨先の費用はどのくらい?」
「墓じまいの費用を安く抑えたい」
など墓じまいの費用について詳しく知りたい方は多いのではないでしょうか。
この記事では、
「墓じまいを検討している方」や「墓じまいについて調べ始めた人」など、墓じまい費用の内訳から納骨先の費用などを徹底解説します。
また、墓じまいの費用が払えない場合に起こる問題やトラブルの対処法についても紹介します。
この記事を読むことで墓じまいで起きる問題やトラブルなどを回避することができ、無理なく墓じまいを進めることができます。
墓じまいとは、先祖代々のお墓を撤去・解体して更地にし、土地の使用権をお寺や霊園の管理者に返還することです。
取り出した遺骨を新しい納骨先へ納骨(改葬)するまでを含めて墓じまいと考えるのが一般的です。
墓じまいとは?墓じまいを知りたい方必見 墓じまいの進め方・費用・トラブル対策も紹介!
墓じまいにかかる費用は、約100万円〜300万円です。
お墓の形状やサイズ、立地によって費用は異なります。
墓じまいの詳しい費用の内訳を解説していきましょう。
お墓の撤去費用は1㎡あたり約10万円~15万円です。
墓地の種類やお墓のある場所によって、もう少し費用がかかることがあります。
お墓の撤去では、墓石を取り出してトラックに積載する作業です。持ち運びが大変な場合は、お墓を小割にして運びます。
指定石材店制度がある墓地では、お墓を建てる際にお願いをした石材店に依頼するケースが多いですが、石材店を自由に選べる墓地もあります。
行政での手続きで必要な費用は約300円〜2500円です。
墓じまいを行う上で、行政での手続きは必須となります。
「埋葬証明書」「改葬許可申請書」「受入証明書」などの書類を発行して墓じまいを行う必要があります。
費用は自治体によっても変わるので、事前に確認しておきましょう。
車両費・資機材費用として約5万円です。
処分するお墓をトラックに載せて産業廃棄物処理施設までもっていく料金になります。
ユニック車、クローラークレーン、クローラー運搬車、発電機、解体工具、消耗品等の使用する資機材の一切の費用となります。
工事日数や使用する資機材内容で多少前後します。
墓石の処分費は約8万円です。
墓石の産廃処分費用です。
才数(石の量)で前後します。
お布施の費用は約5万円〜20万円です。
お布施は明確な費用はなく、お寺によって異なります。
お布施は「今までの先祖や家族のために、供養をしてくれた御礼」としてお布施を包むことが一般的と言われています。
遠方の場合には交通費・宿泊費の請求を行う場合もございます。
また、手持ちの資機材が搬入不可能な場所などでは、50トンラフタークレーンを手配し解体する場合もあります。
その際には都度別途費用での請求があるので、把握しておきましょう。
撤去後の簡易清掃や、解体工事前に行う閉眼供養(魂抜き法要)、その後に行うお骨上げへの立会やお手伝いならびに、必要品(骨上げ時の骨袋等)の提供が含まれます。
墓地管理者や役所へ必要書類の提出代行をお願いする際は、別途費用がかかるケースもあります。
新しい納骨先の平均費用は約100万円〜250万円と言われています。
供養方法によって費用は大きく変わります。
1つずつ紹介していきましょう。
一般墓の平均費用は約100万円~300万円です。
新しく墓地を購入し、墓石を建てる費用がかかります。
お墓を建てる場所や石種、加工代など費用は様々なので、詳しくは石材店と相談して決めると良いでしょう。
樹木葬の平均費用は約20万円~100万円です。
墓石の代わりに、樹木や草花をシンボルとしたお墓です。
一般墓に比べて、費用も抑えることができ後継者を必要としないので、最も人気の供養方法です。
永代供養墓の平均費用は約5万円~150万円です。
霊園やお寺など墓地の管理者が、お墓を遺族の代わりに管理や供養をしてくれるお墓です。
永代供養墓でも個別墓や合祀・合葬墓などで供養形態や費用も異なります。
納骨堂の平均費用は約20万円~180万円です。
遺骨を屋内で管理するお墓です。
都内のアクセスが良好な立地が多く、屋内にあるので天候を気にする必要がありません。
納骨堂にも自動搬送式やロッカー式、仏壇式など様々な種類が存在します。
散骨の平均費用は約2万円~100万円です。
遺骨を粉末状に砕き、自然に還す供養方法です。
従来の供養方法とは違い、墓石がない供養方法として人気を集めています。
納骨先の中でも費用を安く抑えられる供養方法です。
手元供養の平均費用は約5万円~20万円です。
故人の遺骨を自宅や身近な所に保管する供養方法です。
手元供養は比較的新しい供養方法となり、遺骨の一部を身近な場所に置けたり、身に着けられるように加工もすることができるので人気を集めています。
墓じまい費用を支払うのは一般的にはお墓の後継者となります。
ただ、お墓の後継者が払わなければいけないという決まりはなく、兄弟や親族と支払っていくケースもあります。
家族や親族と事前に墓じまい費用について相談して決めておきましょう。
墓じまい費用を支払う3つのケースを紹介します。
墓じまい費用を支払うのは一般的にはお墓の後継者です。
お墓の管理や使用権が後継者にあるため、費用も後継者が負担することが多いです。
民法897条では、「お墓の所有権は祖先の祭祀を主宰する者が承継する」と記載されているため、後継者が負担するケースが一般的です。
後継者は一般的に長男や長女が後継者となるケースが多いですが、指定がある場合もございます。
全ての費用を支払う必要はなく、負担が難しい場合は兄弟や親族と相談して費用の負担を減らしましょう。
墓じまい費用は決して安い金額ではありません。
兄弟がいない場合は無縁墓になってしまう可能性があります。
そのため、親族で協力して支払う事で費用の負担を減らすことができます。
親族で支払う場合はどのように費用を負担していくのか、しっかりと話し合いトラブルにならないようにしましょう。
故人が生前に墓じまい費用を残しているケースもあります。
このケースは親族間でのトラブルを避けることができます。
あらかじめ、両親と墓じまい費用について相談しておくとよいでしょう。
墓じまい費用は決して安い金額ではありません。
墓じまいをしたくても費用が高額で払えない場合はどうすればよいのでしょうか。
墓じまい費用が高い場合の対策方法を紹介します。
お墓の後継者が墓じまい費用を1人で負担する必要はありません。
民法897条では、「お墓の所有権は祖先の祭祀を主宰する者が承継する」と記載されているので、お墓の管理や使用権は後継者にあるものの、親族全員に関わっているものです。
1人での負担が厳しい際は、事前に家族や親族に相談しておきましょう。
近年、お墓の管理者と連絡が取れなく、お墓が放置され「無縁墓」が増加している問題があります。
東京都では、一部の霊園で原状回復義務の免除制度が導入されています。
この制度は、墓じまいをして区画を都に返還する際に、更地にする撤去費用を免除する制度です。
このような補助金制度は全ての自治体であるわけではないので、お墓のある自治体に相談してみましょう。
お墓や葬儀など供養に特化したローンです。
金利の低さや審査の通りやすさなどから利用される方もいます。
メモリアルローンの取り扱いは銀行などの金融機関やクレジットカードの運営などの信販会社となります。
利用できるメモリアルローンには複数の種類があるので、事前に親族と相談し利用する際は、ムリのない返済計画を立て、予算内での購入を検討しましょう。
墓じまいを行う際には、新しい納骨先を探さなければいけません。
墓地撤去費用よりも新しい納骨先の費用が高くなる可能性もあるので、費用を抑えられる供養先を見つけるのも1つポイントです。
永代供養墓や散骨、手元供養などは比較的費用を抑えることができる供養方法です。
取り扱っている石材店によって供養方法も違えば、同じ供養方法でも費用が違うこともあるので、事前に確認して比較していきましょう。
石材店によっては墓地撤去から改葬先の提案まで一貫したプランを行っている石材店もいます。
市役所などで必要書類の代行手続きなどお客様に合わせてプランは様々です。
費用を安く抑えられたり、墓じまいを行うにあたっての手間を省くことができるメリットなどございます。
全ての石材店が行っているわけではないので、各石材店に聞き検討してみるのが良いでしょう。
墓じまいの費用は決して安い金額ではないので、少しでも費用を抑えたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、墓じまい費用をどうすれば抑えられるのか紹介していきましょう。
業者によって墓石撤去費用が違うため、同じお墓でも金額が違うケースがあります。
費用を抑えたい場合は、複数の業者から見積りを取り、料金やサービス内容を比較しましょう。
霊園や墓地によっては指定された業者しか工事ができない場合もありますので、事前に霊園やお寺の管理者に確認しておきましょう。
費用を比較することで、撤去工事の相場感が分かり、墓じまい費用を安く抑えることができます。
墓じまいを行う際の費用は、墓地撤去費用よりも新しい納骨先の費用がかかることが多いです。
新しい納骨先を一般的なお墓にする場合、約100万円〜300万円の費用がかかることが多いですが、合祀墓や散骨・手元供養といった供養方法を選ぶと、費用を抑えることができます。
合祀墓は他の人の遺骨とともに埋葬されるため、新たにお墓を建てる必要が無く、費用も約5万円から可能です。
一方、散骨は遺骨を粉末状にし、山や海に撒く方法で、お墓の管理や維持が不要になるため、さらに費用を抑えることができます。
これらの選択肢は、費用を抑えるメリットがあります。
しかし、将来的に遺骨が手元に残らない点や取り出すことができないことを後悔する方もいますので、よく考えて判断しましょう。
手元供養もまた、新しい供養の方法として注目されています。
費用も約5万円~20万円と抑えることができます。
遺骨や遺灰を小さな骨壺やアクセサリーに入れて自宅や身近な場所で供養する方法で、故人を身近に感じられることから注目を集めています。
新しい納骨先として選択肢の一つですが、お墓がないことを嫌がるご家族もいるかも知れないので、ご家族や親族と事前によく話し合うことが必要です。
また、費用が契約内容により割高になるケースもありますので、詳細をしっかり確認し、慎重に選ぶことが重要です。
補助金を利用することで、墓じまい費用を安く抑えることができます。
補助金の一部をご紹介いたします。
自治体によっては、
現状回復費用助成限度額では、75,000円〜440,000円程度
墓石撤去費等助成制度では、最大150,000円
自治体によって、利用できる補助金の内容は異なります。
全ての自治体で墓じまい費用の補助金を利用できるわけではないので、事前に確認しておきましょう。
墓じまいを行う際に、高額な費用がかかることからトラブルになってしまうケースもあります。
できる限りトラブルを避けるためにもトラブル事例と対処法を紹介していきます。
墓じまいトラブルの多くは、親族間でのトラブルが多いです。
その中でも墓じまいに対して理解が得られないという理由は非常に多いです。
高額な金額を払ってまで、先祖代々のお墓を撤去・解体して更地にすることを理解ができない方がいてもおかしくはありません。
トラブルを避ける対策としては、親族には事前に墓じまいを検討していることや墓じまいでかかる費用について相談しましょう。
現在のお墓の管理にかかる「費用負担」「身体的・精神的負担」など説明して理解してもらう事が大切です。
しっかり説明することで親族間でのお墓に対する向き合い方も変わっていきますので、トラブルを起こすことなく墓じまいをすることに繋がっていくでしょう。
現在のお墓がある場所がお寺にある場合、墓じまいを行うことは檀家を抜けるということを意味します。
その際にお寺から高額な離檀料を請求されるケースがあります。
お寺は、檀家が存在することによって支えられていると言っても過言ではありません。
そのため、一部のお寺では、檀家を手放さないように高額な離檀料を請求することがあるのです。
このように、お寺とのトラブルを起こさない為にも、先祖代々お世話になってきたお寺には事前に相談して、円満に墓じまいを進めていきましょう。
・改葬先が合葬墓の場合で、合葬後に遺骨の返還を求めるようなトラブル
・親族に周知のないまま進めた場合などで、墓じまい後に遠縁からの問い合わせが寺院や墓地管理者にあるトラブル
・施主様と墓地管理者との関係性でトラブル
・墓地管理費用等の未払いが判明し、墓じまいの工事以前にトラブルが起き施工に至らなかったケース
今回の記事では、墓じまいの平均費用から費用の内訳や費用の抑え方・払えない場合の対処法まで解説いたしました。
墓じまいを行う上で、費用に関するトラブルは多くなっています。
特に親族やお寺には事前に相談し、トラブルにならないよう慎重に進めていきましょう。
墓じまいは高額な費用がかかるので、この記事を参考にして無理なく進めることが大切です。
1遺骨あたり約5万円~30万円です。 永代供養とは、お墓の管理者に代わり、霊園やお寺が責任を持って管理・供養してくれます。 お墓の供養方法や場所によっても費用は様々なので、事前に確認しておきましょう。
墓じまいにかかる費用は約100万円~300万円です。 墓石の撤去のみであれば、1㎡当たり約10万円です。 墓地の種類やお墓のある場所によって、もう少し費用がかかることがあります。
遺骨を出す費用は約3万円〜約4万円です。 お墓には先祖代々の魂が宿っているので、きちんと閉眼供養を行いましょう。 閉眼供養を行っていないと、遺骨の取り出しを断られる可能性もあるので、忘れないようにしましょう。
結論、石屋さんへのお礼は必ずしも必要ではありません。 以前は、石屋さんに感謝やお礼として寸志を渡すものでしたが、最近ではお礼を渡さなくても良いケースが増えてきています。 渡す際には、3,000円〜5,000円程度が目安とされています。
結論、古い遺骨は供養しなければいけません。 最も費用を安く抑えられる供養方法は「手元供養」です。 手元供養の平均費用は約5万円~20万円と費用の負担を軽減することができます。 故人の遺骨を自宅や身近な場所に保管する供養方法として人気を集めています。
墓じまいののし袋には、「お布施」か「御布施」と記入します。 書く時は、毛筆または筆ペンを使用しましょう。 表の上部中央に「お布施」「御布施」と記入します。 下側中央には名字のみで問題ないので、自分の名前を書きます。